日本で始めて陽明学たるものを広めた中江藤樹を祭神とした神社です。
社宝にして、昭和天皇の皇后が、中学時代に書かれた作文「我が敬慕する人物中江藤樹」があるそうです。
陽明学は、儒学から来ており、中国民代の王陽明が開いた学問です。
その学問の特徴は、誰しもの心には明徳(良心・仏性)が備わっており、
それを明らかにする生き方を重んじていることです。
当時は、幕府の体制を維持するのに都合の良い学問である朱子学(儒学の一種)が主流でしたが、
中江藤樹は、公的学問とされた朱子学を学ぶうちに強い疑問を持つことになりました。
体制を重んじることより、己の良心が先に立つ生き方の教えが、陽明学にはありました。
陽明学を信奉した偉人には、吉田松陰、高杉晋作、佐久間象山、西郷隆盛、岩崎弥太郎、渋沢栄一、
広瀬武夫、東郷平八郎、三島由紀夫、安岡正篤などがいます。
体制維持を重んじるのか?
それとも良心を重んじるのか?
指導者にとって、どちらを選択するのか?今の時代は特に大事になってきています。