鞍馬寺金堂は、鞍馬山信仰の中心道場です。その金堂の前に行列ができていました。
若い人が多いです。金堂の前の幾何学模様の円の中心に行くためのようです
金堂側からみるとこんな感じで、円の中心にある六角形と更に中心にある三角形の上に立ち、手を合わせていました。これは何の参拝方法でしょうか?イラストマップには、「本殿前にある金剛床の中心はパワースポット」と案内されているということは、並んでいるみなさんは、ここで「パワー」を授かろうとしていることがわかりました。以前来た時にはなかった光景です。寺院の方に聞いてみたら、どうもSMAPが来てテレビで放映されてからだそうです。楽しそうですね
金堂の両脇には、狛犬ならぬ「阿吽の虎」が構えています。これの意味するところは、鞍馬寺の本尊の一つ毘沙門天のお使いが虎であるからです。
奈良時代、唐招提寺の鑑真和上の高弟、鑑禎(がんちょう)上人は、770年正月4日の夜、鞍を背負った白馬の導きで鞍馬山を登山、そこで鬼女に襲われたところを毘沙門天に助けられました。毘沙門天が現れたその時が、寅の月の寅の日の寅の刻だったことによります。
金堂内部の右奥には、このような言葉が掲げられておりました。
「鞍馬山尊天幸福への祈り」
人間を向上させるために、
また、富と栄光を増し加えるために、
月のように美しく、
太陽のように温かく、
大地のように力づよく、
尊天よ、あふふるみ恵みを与え給え。
この聖所に於て、
平和が不和に打ち勝ち、
無欲が貧欲を征服し、
誠意ある言葉が虚偽を克服し、
尊敬が侮辱に勝つことを得せしめ給え。
我々の魂を高め、
我々の肉体に栄光を与え給え。
宇宙の大霊であり、
大光明、大活動体にまします尊天、
我らをしてみもとに集まり、
礼拝し、御心に近づく者に、
新しき力と栄(はえ)ある光とを与え給わんことを。
すべては尊天にてまします
鞍馬信仰はそもそも、「尊天信仰」といって、宇宙そのものである尊天を本尊として仰いで信じ、尊天の心を我が心として生きてゆくという生き方です。そして尊天は三つの姿で私たちの前に現れています。
月輪の精霊…愛=千手観音菩薩
太陽の精霊…光=毘沙門天王
大地の霊王…力=護王魔王尊
そして、この尊天は私たちひとりひとりの内にも尊天の顕現として、同じく尊天が存在しているわけですから、それに恥じない生き方をしなければいけないというのです。このように鞍馬寺は無宗派ということもあるのでしょうか、他の宗教寺院とはちょっと違い、言葉が壮大感があり宇宙的なのです
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