武豊の溜醤油蔵「丸又商店」(まるまた)を見学する機会をいただけました。
丸又商店さんの創業は約180年前で、現社長の出口智康さんは9代目です。
武豊は溜、半田は酢、常滑は酒、碧南はみりんや白醤油といったように、知多では地域ごとで醸造するものが違うことや社長さんが家業を継ぐまでの経緯、醤油と溜の違いなど貴重なお話を社長さんから聞くことができました。
丸又商店では、小麦を一切使用しない有機丸大豆のみで溜(たまり)醤です。そのことが本物を好むヨーロッパの方の人気を集め、今では生産量の半分を輸出しているそうです。
また、熟成させるための桶は、昔ながらの木桶を使用しています。木桶は、時間と手間と場所と経費がかかる分、味にちがいがあるそうです。
100年以上使用されている木桶もあります。
木桶を覗かせていただけました。麹の上に布が敷かれ、石のおもしが載せてあります。
右側の筒は底まで伸びていて、そこに溜まった溜をすくって、上からかけることで溜を循環させます。
桶の底から溜が出いています。この桶は一年3ヶ月以上熟成させたものです。布でこされた溜は、ちょろちょろとしか出ていません。
溜はこの容器に入れられ、輸出されます。
溜にみりんやお酒、砂糖などを加えた「万能調味料」という商品は忙しい主婦に人気だそうです。
有機JAS認定をヨーロッパと米国でも所得しているそうです。