加賀市大聖寺には、「深田久弥(ふかだきゅうや)山の文化館」があります。深田久弥さん(1903~1971)は、この町のご出身で著書である「日本百名山」は大変有名になり、登山家のバイブル的存在になりました。小説家であり、山を愛した登山家であり、「山のような人間にならなければならない」などの名言を残され、山への深い考察を人生観にされた方です。
この「山の文化館」は、地場産業であった絹織物工場「旧山長株式会社」の建物を改装されたもので、国の登録有形文化財になっていて、庭には古木が生い茂り、樹齢650年の大イチョウもあります。
館内には、深田久弥さん関係の資料が多く展示され、「日本百名山」の一つ一つの山を紹介したビデオを視ることができ、静かな空間で山についてゆっくりと学ぶことができます。
大聖寺は、加賀藩の第3代藩主前田利常が隠居する際、次男の利次に富山10万石を、三男の利治に大聖寺7万石を割いて、富山藩と大聖寺藩が立藩されたことから栄えた城下町です。
江沼神社境内にある旧大聖寺藩邸「長流亭」(国重要文化財)、大聖寺川の流し舟、熊坂川堤桜並木、石川県九谷焼美術館、寺の下寺院群、時鐘堂など、いい雰囲気です。