5月31日まで長野の善光寺では、7年に一度の御開帳が行われています。
御本尊の「一光三尊阿弥陀如来像」は、絶対秘仏で公開されませんが、その身代わりとして、前立本尊が公開されます。
本堂前には、高さ約10mの回向柱が建てられ、前立本尊と紐で結ばれています。又、釈迦堂の前にも釈迦涅槃像と結ばれた約7mの回向柱が建っており、この二つの回向柱に触れることで、来世の仏様である阿弥陀如来と現世の仏様である釈迦如来と結縁し、利益・功徳が得られるとされています。
信濃国司の従者として上洛した本田善光は、難波の堀江に捨てられた仏像を救い出し、一旦は飯田で祀られた後、現在の地へ遷座しました。
御本尊の一光三尊阿弥陀如来様は、インドから朝鮮半島百済国へとお渡りになり、欽明天皇十三年(552年)、仏教伝来の折りに百済から日本へ伝えられた日本最古の仏像といわれております。仏教の受け入れに反対する物部氏により仏像は投棄されたとされています。
一光三尊阿弥陀如来像
中央が阿弥陀如来、向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩(せいしぼさつ・・・地獄・餓鬼界に落ちないように救う知恵の菩薩様)
一光とは、背後にある光を表現する船形が一つであること。