戸隠神社(とがくしじんじゃ)は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社から成り立っていて、日本神話の「天岩戸」(あまのいわと)のお話で登場する神々をお祀りしています。
太陽神である天照大神が天岩戸に隠れたため暗闇の世になったことで困った神々は、天岩戸から天照大神をどうしたら外へ出せるか相談します。天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと・・・中社に祀らている神)は、「天岩戸の前で皆が楽しく踊り歌えば、天照大神は扉を開けて外を覗こうするのではないか」と提案をしました。そこで天細女命(あめのうずめのみこと・・・火之御子社(ひのみこしゃ)に祀られている神)は中心になって、おもしろおかしく踊りました。天照大神は楽しそうな外の様子をのぞいてみようと岩戸を少し開けると、すぐさま天手力雄命(あめのたぢからおのみこと・・・奥社に祀られている神)は、岩戸をこじ開け投げ飛ばしました。その投げ飛ばした天岩戸が戸隠山です。
宝光社には、中社で祀られている天八意思兼命の子である天表春命(あめのうわはるのみこと)が祀られ、九頭竜龍社には地主神である九頭龍大神(くずりゅうおおかみ)が祀られています。
宝光社に続く270段ほど階段
宝光社社殿
火之御子社(ひのみこしゃ)
祭神の天鈿女命(あめのうずめのみこと)の他に、高皇産霊命(たかむすびのみこと)、その娘である栲幡千々姫命(たくはたちぢひめのみこと)、栲幡千々姫命の夫である天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)が祀られている。
中社
この先に約2キロの奥社参道が続く
奥社参道のほぼ中間地点に「隋神門」という寺院風の門がある。
隋神門をくぐると荘厳な杉並木が続く
平安時代後期以降は、天台密教や真言密教と神道とが習合した神仏混淆(しんぶつこんこう・・・神仏習合と同じ意味)の戸隠山勧修院顕光寺として修験道場でもあった。神仏分離、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)以前、ここから先の参道脇には院坊が立ち並んでいた。
参道脇に流れる渓流
森の向こうには、戸隠山がみえる
奥社まで登り坂、階段が続く
奥社
九頭龍社