三輪山の近くの皇居に住まわれた第10代崇神天皇(すじんてんのう)は、
三種の神器(天孫であるニニギが三貴神(アマテラス・ツキヨミ・スサノオ)から授かった神鏡・勾玉・神剣)を同じ床の間に安置していました。
するとその部屋が毎晩、鳴動し光る 奇異現象が多発し、天皇は悩まれました。
以前の天皇は平気だったのですが、崇神天皇は政治という穢れを行う者である御自分が、
このような畏れ多き神器と同じ場所で生活するのは、とても失礼だと思われたのです。
そこで皇女・豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)理想的な鎮座地を求めてにその神鏡を託します。
大変重い神鏡を背負い皇女は各地を転々としました。
第11代垂仁天皇の皇女・倭姫命がこれを引き継ぎました。
2代の皇女がおよそ90年、100箇所以上にも及ぶ巡行を経て伊勢にたどり着いたのです。
倭姫は近江国から美濃国に入られ、居久良河宮(瑞穂市居倉・天神神社)にて4年間過ごされました。
そして、更に尾張国へと巡行は続きます。
宇波刀神社や名木林神社(安八町名森)に伝説が残っています。
実際の巡行とは異なるとは思いますが、Google mapは今も残る歴史街道を多く示してくれます。